;still I want

fuzzy

写真の貴方は、あまりに美しくて。
手を伸ばしてしまいそうになる。
もう、触れることは、出来ないのに。


最後に見た、貴方の笑顔は、儚くて。それでも、美しかった。


優しく、見守ってくれた貴方に、ありがとうの言葉も言えぬまま、
ただ、見送った。


「ねぇ」
空虚の音だけが、ただ広がって。
この空間は何なんだ、と問いかける。
居るはずも無い、愛しい人に向かって。


あの日の貴方は。
あの日の貴方は。

思い出そうとしても。記憶を掘り起こそうとしても。
最後の笑顔以外、何も出てこない。
そして、その笑顔さえも、もう色褪せた絵みたいに掠れていく。


あれだけ、たくさんのことを教えてもらって、
いつも支えてくれた人なのに。

思い出さえも、遠のいていく。

流れ星を一緒に見たことも。
優しいキスをくれたことも。
痛いくらいに抱き締めたことも。

もう、欠片しか思い出せなくなってくる。


貴方の最後の言葉も、もう何だったか思い出せない。


2005/03/08 舞姫









今まで生きてきた中で一番愛し、
きっとこれからも、それを越える人なんていない、
大切な、貴方へ。